赤ちゃんの肌のしくみ

赤ちゃんの肌は、大人の肌と基本的な構造は同じですが、その特性や機能には大きな違いがあります。その違いとは何でしょうか？

赤ちゃんの肌のしくみと特徴について

基本構造
赤ちゃんの肌も、大人の肌と同様に3つの層から見直しています。
- 表皮（ひょうひ） : 肌の最外層で、外部刺激から身体を守る役割を果たします。
- 真皮（しんぴ） : コラーゲンやエラスチンが含まれる弾力のある層で、皮膚の柔軟性を支えます。
- 皮下組織（ひかそしき） : 脂肪を多く含む層で、体温調節や衝撃吸収の役割があります。
デリケート
赤ちゃんの表皮は大人の半分ほどの厚さしかなく、バリア機能が未熟です。そのため、外部刺激（紫外線、摩擦、乾燥など）やアレルギー物質の影響を受けやすいです。
機能の未熟さ
赤ちゃんの皮脂腺や汗腺は発達途中であり、水分を保つ保湿機能が十分ではありません。そのため、肌が乾燥しやすく、正しい保湿ケアが重要です。
pHバランス
生後すぐの赤ちゃんの肌はほぼ中性ですが、生後数週間で弱酸性になります。弱酸性の状態が健康な肌を守るために重要です。
皮脂の分泌量
新生児期は皮脂の分泌が多いですが、数か月後には一時的に減少し、その後また成長とともに増加します。

赤ちゃんの肌はとてもで、私たち親が気にすることで健康な状態を敏感に保つことができます。

赤ちゃんが乳児湿疹（にゅうじしっしん）を起こす理由

乳児湿疹は、生後数か月の赤ちゃんに多く見られる肌のトラブルで、さまざまな要因から引き起こされます。

新生児期の赤ちゃんは、お母さんから受け継いだホルモンの影響で皮脂分泌が注目になります。これにより、毛穴が詰まりやすくなり、湿疹やニキビのような症状が現れます。

赤ちゃんの皮膚は一時的に敏感で、バリア機能が未熟です。このため、外部の刺激（衣類の摩擦やホコリなど）や乾燥、細菌に対する抵抗力が弱く、湿疹ができやすくなります。

特定の成分（洗剤、衣類の素材、食品など）に対するアレルギー反応や、環境中の刺激物による皮膚炎も原因の一つです。

赤ちゃんの皮膚は水分保持能力が低いため、環境が乾燥していると肌がカサカサになり、湿疹が起こることがございます。

赤ちゃんの皮膚には細菌が自然に存在していますが、特定の細菌（黄色ブドウ球菌など）が増えすぎると、炎症を起こして湿疹につながることがあります。

洗濯洗剤や衣類の素材、柔軟剤などの化学物質が赤ちゃんの肌に触れることで、炎症や湿疹が発生することがあります。

スキンケア：赤ちゃん用の低刺激の保湿剤を使い、肌を乾燥から守ります。
入浴：毎日適度にお風呂に入れ、石けんは必要な場合だけ使いすぎない。
衣類：綿素材の柔らかい衣服を選び、肌に刺激を与えないようにする。
環境管理:部屋の湿度を正しく（40～60％）に置いてください。

湿疹が悪化したり、治らない場合は小児科や皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。