9月の肌悩みを根本から解消するためのアプローチ

スキンケア

はじめに:9月の肌、なぜこんなにも不安定?

9月は、夏の終わりと秋の始まりが交差する「季節の変わり目」。しかしその裏では、肌には見えない多くのストレスが蓄積しています。

  • 「夏はしっかりUVケアしてたのに、今ごろ肌がくすんできた」
  • 「毎年9月になると、急に肌が荒れる」
  • 「乾燥とテカリが同時にきて、どっちのケアをすればいいかわからない」

こんな風に感じたことはありませんか?

9月の肌トラブルは、実は気温や湿度の変化だけでなく、体の内側(自律神経・ホルモン・代謝)の変動が大きく関係しています。ここを無視していると、どれだけ高級な化粧品を使っても効果は半減してしまうのです。


原因①:夏の“深部紫外線ダメージ”が9月に表面化

紫外線のダメージは「蓄積型」

紫外線(特にUVA)は、肌の奥の真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊します。これは8月までの紫外線を浴びた“結果”が、ターンオーバーの周期(約28〜45日)を経て、9月に出てくるというタイムラグ現象。

対策と改善

  • ビタミンC誘導体(APPS)の導入でメラニンの排出を促進
  • コラーゲン産生をサポートするレチノール(低刺激処方)を夜に導入
  • ポリフェノール・アスタキサンチンなど抗酸化成分をサプリで摂取

ポイント: 表面的なくすみはピーリングで解消可能だが、本質的なくすみは「抗酸化+代謝促進」でしか改善しない。


原因②:寒暖差と湿度低下による「皮脂の誤作動」

9月は朝晩が涼しくなり、日中との寒暖差が激しくなります。この環境変化により、肌の皮脂腺は混乱し、「テカるのに乾燥する」インナードライ肌が急増します。

対策と改善

  • 朝の洗顔はぬるま湯+アミノ酸洗顔で優しく整える
  • 洗顔後すぐの保湿(3秒以内)を徹底し、セラミド入り化粧水→乳液→バームの順に重ねる
  • 外的環境に適応できるように、夜は皮膚常在菌ケア(乳酸菌ローションなど)をプラス

ポイント: インナードライを見抜くには、日中の皮脂量と洗顔後の肌のつっぱり感をチェック。「テカってるから皮脂対策」はNG!


原因③:秋花粉・PM2.5・黄砂による微細炎症

9月は意外と大気汚染物質が増える季節。
ブタクサやヨモギなどの秋花粉に加え、PM2.5や黄砂も肌バリアを破壊します。見た目には赤みやかゆみ、ヒリつきとして現れますが、実際には肌内部で“慢性炎症”が進行しています。

対策と改善

  • スキンケアは敏感肌用ラインに一時的に切り替える(アルコールフリー、精油フリー)
  • 抗炎症成分(グリチルリチン酸2K、アラントイン)の入った化粧水を使用
  • 帰宅後すぐの洗顔で粒子汚染物質をオフする習慣をつける
  • 体内の炎症対策には、オメガ3脂肪酸(亜麻仁油・青魚)が有効

ポイント: 肌荒れが一時的に治っても、“見えない炎症”は数週間続くため、継続的な抗炎症ケアが鍵。


原因④:自律神経と女性ホルモンのアンバランス

夏の間の夜更かしや冷房による自律神経の乱れは、秋に入ることでさらに悪化。自律神経と女性ホルモンのバランスが崩れると、皮脂分泌、血流、ターンオーバーすべてに影響します。

対策と改善

  • 夜の就寝時間は23時前後に固定し、入眠90分前からスマホ・PCを見ない
  • 寝る前に副交感神経を優位にする入浴法(38~40℃に15分)
  • マグネシウム・ビタミンB群・鉄分の摂取で神経伝達をサポート
  • PMSなどが重なる人は、漢方薬(加味逍遙散など)で根本調整も

ポイント: 肌だけを見ずに「生活習慣の乱れ=肌荒れの根本原因」と認識し、リズムの立て直しを意識。


予防としてやるべき「肌以外の3つのこと」

9月の肌は、スキンケアだけでは守りきれません。以下の“肌外ケア”が実は効果絶大。

1. 内臓冷えの改善

  • 冷房・冷たい飲み物で内臓が冷えていると、肌代謝は落ちます。
  • 朝に「白湯」、昼に「温野菜」、夜に「湯船」で体温回復を習慣化。

2. 腸内環境の整備

  • 肌のバリア機能の約70%は腸内環境に依存。
  • 発酵食品(納豆、キムチ、甘酒)+食物繊維(ごぼう、海藻)で腸活。

3. 鉄分とたんぱく質の補給

  • コラーゲンやエラスチンの合成に不可欠。
  • 赤身肉・豆腐・卵・しらすなどで「鉄+タンパク質」の組み合わせを意識。

まとめ|9月は「土台を立て直す月」

9月は、夏にダメージを受けた肌を“仕上げる”月ではありません。「肌の土台を立て直すリセット月間」です。

保湿ももちろん大切ですが、それ以上に、

  • 紫外線ダメージの後処理
  • バリア機能の再構築
  • 生活リズムの安定化
  • 体の中からの立て直し

を意識することが、10月以降の乾燥シーズンを乗り切るカギになります。

「何を塗るか」だけでなく、「何を食べるか」「どう眠るか」「何を避けるか」まで含めて、肌を守る。それが、肌トラブルの根本解決への最短ルートです。

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