プロが教えるトラブル別スキンケア&インナーケアガイド
じめじめとした湿気と、気温の急な変化。
6月は、心も体もちょっぴり憂鬱になりがちですが、それはお肌も同じです。梅雨のジメジメした気候は、肌のベタつき、ニキビ、毛穴の開きなど、様々な肌トラブルを引き起こしやすくなります。
「なんだか肌の調子が悪い…」「このベタつき、どうにかしたい!」
そう感じている方は、実は肌が6月特有の環境ストレスに悲鳴を上げているサインかもしれません。
今回は、そんな6月に起こりやすい肌悩みの原因から、今日からすぐに始められるトラブル別のスキンケア方法、根本から肌を整えるインナーケアまで、徹底的に解説します。この記事を読んで、梅雨の季節も美しく、健やかな肌を保ちましょう!

6月の肌はなぜ不安定?トラブルの隠れた原因
6月の肌トラブルは、主に以下の3つの要因が複雑に絡み合って発生します。
原因① 湿度と汗による「インナードライ」
「湿度が高いから肌は潤っている」と思いがちですが、実はその逆。高い湿度は、肌の表面の水分が蒸発するのを妨げ、汗や皮脂と混ざり合って肌表面に留まりやすくなります。これにより、肌の内部では水分不足が進行し、「インナードライ」の状態に陥ります。
インナードライになると、肌はこれ以上水分を蒸発させないために皮脂を過剰に分泌し、結果としてベタつきやニキビを引き起こしてしまいます。
原因② 気温・気圧の変化による「自律神経の乱れ」
6月は、一日の寒暖差や、気圧の急激な変化が頻繁に起こります。この変化に体が対応しようとすることで、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、血行が悪くなったり、ホルモンバランスが崩れたりして、肌のターンオーバー(新陳代謝)が正常に行われなくなります。これにより、古い角質が肌に残りやすくなり、肌のごわつきやくすみ、毛穴詰まりの原因となります。
原因③ 梅雨でも油断できない「紫外線」
梅雨の時期は曇りや雨の日が多いため、紫外線対策を怠りがちです。しかし、紫外線の約80%は雲を透過すると言われています。
紫外線は、メラニン色素を生成させるだけでなく、肌のコラーゲンやエラスチンといったハリ成分を破壊し、光老化(シワ、たるみ)を進行させます。また、紫外線によるダメージは、肌のバリア機能を低下させ、ニキビや肌荒れを悪化させる原因にもなります。

【お悩み別】6月の肌トラブルを解決するスキンケア
ここからは、6月に特に多い肌悩みに合わせた、具体的なスキンケア方法をご紹介します。
悩み① ベタつき・ニキビ
- 原因: インナードライによる過剰な皮脂分泌、汗や雑菌による毛穴詰まり。
- 改善と対策:
- 朝の洗顔を見直す: 夜の間に分泌された余分な皮脂を優しく洗い流すことが大切です。刺激の強い洗顔料ではなく、マイルドなアミノ酸系洗顔料で、泡をクッションにして洗いましょう。
- ビタミンC誘導体配合の化粧水: ビタミンC誘導体には、過剰な皮脂分泌を抑える効果があります。洗顔後すぐにたっぷりなじませることで、肌の油分と水分のバランスを整えます。
- 油分は控えめに: 乳液やクリームは、ベタつきの原因にならないよう、軽めのジェルタイプやさっぱりとしたテクスチャーのものを選びましょう。

悩み② 毛穴の開き・黒ずみ
- 原因: ターンオーバーの乱れによる古い角質の蓄積、過剰な皮脂。
- 改善と対策:
- 酵素洗顔やクレイパック: 週に1〜2回のスペシャルケアとして、酵素洗顔やクレイパックを取り入れましょう。古い角質や毛穴の奥の汚れを吸着し、肌をなめらかに整えます。
- ピーリング: 刺激が少ないAHA(フルーツ酸)配合のピーリング化粧水や美容液を、普段のスキンケアにプラスするのも効果的です。ただし、肌への負担を考慮し、頻度や使い方をしっかり守りましょう。
- 十分な保湿: 毛穴の開きは、肌の乾燥が原因で目立ちやすくなります。収れん効果のある化粧水で引き締めた後、しっかりと保湿することで、肌にハリが生まれ、毛穴が目立ちにくくなります。

悩み③ ごわつき・くすみ
- 原因: ターンオーバーの乱れによる古い角質の蓄積。
- 改善と対策:
- 保湿重視のスキンケア: ターンオーバーを正常化させるためには、まず肌の土台となる保湿が何よりも大切です。化粧水や美容液、クリームで、肌の奥までしっかり潤いを届けましょう。
- マッサージ: 洗顔後、または入浴中に、血行を促進するためのマッサージを取り入れましょう。顔の中心から外側へ、下から上へ向かって優しくなでるようにマッサージします。
- ホットタオル: ホットタオルで顔を温めると、血行が促進され、肌の代謝がアップします。くすみの改善にも効果的です。

3. スキンケアだけでは不十分!内側から輝くインナーケア
外部からのスキンケアだけでなく、体の中から肌を健やかに保つことも、6月の肌トラブルを乗り切る大切なポイントです。
アクション① 腸内環境を整える
腸内環境が悪化すると、肌荒れやニキビの原因となる悪玉菌が増殖しやすくなります。
- 改善と対策:
- 発酵食品: ヨーグルト、納豆、キムチなど、腸内の善玉菌を増やす発酵食品を積極的に摂りましょう。
- 食物繊維: 穀物、野菜、果物などに含まれる食物繊維は、腸のお掃除をしてくれます。
アクション② 栄養バランスの取れた食事
肌の細胞を作る栄養素をしっかりと摂ることが、肌トラブルの予防につながります。
- 改善と対策:
- ビタミンB群: 肌の代謝を促し、皮脂の分泌をコントロールします。豚肉、レバー、魚、乳製品など。
- ビタミンC: 抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を助けます。パプリカ、ブロッコリー、いちごなど。
- タンパク質: 肌や髪、爪の材料となります。肉、魚、卵、大豆製品など。

アクション③ 適度な運動と質の良い睡眠
自律神経の乱れを整え、肌のターンオーバーを正常化させるためには、生活習慣を整えることが不可欠です。
- 改善と対策:
- 軽い運動: ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。血行が促進され、代謝がアップします。
- 質の良い睡眠: 肌の細胞は寝ている間に修復されます。毎日同じ時間に寝起きし、寝る前はスマホやパソコンから離れて、質の良い睡眠を確保しましょう。

4. 6月をラクに乗り切るための「心の持ち方」
肌の悩みは、ストレスによってさらに悪化することがあります。心の健康も、肌を美しく保つための大切な要素です。
- 完璧主義を手放す: 「毎日完璧なスキンケアをしないと!」と気負いすぎると、それがストレスになってしまいます。
- 「まあいっか」の精神: 忙しい日は、オールインワンジェルに頼るなど、自分を許してあげる心の余裕を持ちましょう。
- 自分の時間を持つ: 湯船にゆっくり浸かったり、好きなアロマを焚いたりして、自分を労わる時間を作りましょう。
6月は、肌にとって少し大変な季節かもしれません。しかし、肌の調子が悪いときこそ、自分の肌と向き合い、丁寧なケアを実践するチャンスです。
今回ご紹介したスキンケアやインナーケアを参考に、6月を健やかに美しく乗り切ってくださいね。
コメント