ごわつき・くすみを根本から解決する美肌習慣
梅雨に入り、肌の調子がなんとなく悪い…。
「肌がごわごわする」「メイクのノリが悪い」「顔色がくすんで見える」
その悩み、実は梅雨特有の気候によって引き起こされる「肌の機能不全」が原因かもしれません。
肌の機能が低下すると、どんなに高価な化粧品を使っても、その効果を十分に発揮できません。
今回は、6月の肌悩みの代表格である「ごわつき」と「くすみ」を、肌の機能という観点から徹底的に分析。皮膚科学に基づいたアプローチで、肌本来の力を引き出すための根本的な改善方法を解説します。この記事を読んで、梅雨の肌トラブルを根本から解決し、自信あふれる透明感を手に入れましょう。
6月の肌に忍び寄る「3つの機能不全」
梅雨の気候は、私たちの肌にどのような影響を与えているのでしょうか。
① バリア機能の低下
肌の最も大切な役割の一つが、外部の刺激から肌を守る「バリア機能」です。
しかし、梅雨特有の急激な寒暖差や湿度変化は、肌のバリア機能を担う角質層のバランスを崩します。
バリア機能が低下すると、肌は外部からの刺激に弱くなり、乾燥や炎症を起こしやすくなります。この状態では、肌を守ろうとして、古い角質が肌表面に厚く積み重なり、肌の「ごわつき」を引き起こしてしまいます。
② ターンオーバー機能の停滞
肌は通常、約28日周期で新しい細胞に生まれ変わります。これがターンオーバーです。
しかし、不規則な気候や自律神経の乱れは、このターンオーバーのサイクルを遅らせてしまいます。
ターンオーバーが停滞すると、本来剥がれ落ちるはずの古い角質や、肌内部に蓄積されたメラニンが肌表面に残り続けてしまいます。これが、肌の透明感を奪い、「くすみ」の原因となります。

③ 血行促進機能の低下
雨が続き、気温が低い日には、体が冷えやすくなります。これにより、血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。
血行が悪くなると、肌の隅々まで酸素や栄養が行き渡らなくなり、肌細胞の活動が鈍くなります。その結果、肌全体がどんよりと「血行不良性のくすみ」を引き起こしてしまいます。
「ごわつき」「くすみ」を解決する3つの戦略
肌の機能低下を改善するためには、根本原因にアプローチする3つの戦略が必要です。
戦略① 「巡り」を高めて、くすみを徹底的に解消する
くすみの根本原因である血行不良には、血の巡りを良くするケアが最も効果的です。
- 炭酸美容: 炭酸ガスが肌に触れると、肌は酸欠状態だと勘違いし、血流を促すために血管を広げようとします。炭酸パックや炭酸美容液を取り入れることで、肌の巡りを高め、くすみのない透明感あふれる肌へ導きます。
- マッサージ: 朝晩のスキンケア時に、肌をこすらないように優しくマッサージしましょう。リンパの流れに沿って、顔の中心から外側へ、下から上へ向かってマッサージすることで、血行が促進されます。
- 温活: 湯船にゆっくり浸かったり、ホットタオルを顔に乗せたりして、体を温める習慣をつけましょう。

戦略② 「排出」を促して、ごわつきをなめらかに
肌のごわつきの原因である古い角質は、優しく取り除くケアが必要です。
- 拭き取り化粧水: 洗顔後、コットンに拭き取り化粧水をたっぷり含ませ、肌全体を優しく拭き取ります。**乳酸菌やフルーツ酸(AHA)**配合のものがおすすめです。
- クレイパック: 鉱物由来のクレイ(泥)は、肌の古い角質や毛穴の奥の汚れを吸着する力に優れています。週に1〜2回のクレイパックで、肌の「お掃除」をしてあげましょう。
- 低刺激なピーリング: 刺激の強いピーリングはバリア機能をさらに低下させてしまうため、低刺激なジェルタイプのピーリング剤を、肌の調子に合わせて使いましょう。

戦略③ 「潤い」を補給して、バリア機能を立て直す
肌のバリア機能を立て直すためには、水分と油分のバランスを整え、たっぷりの潤いを届けることが不可欠です。
- セラミド: 肌のバリア機能を構成する最も重要な成分がセラミドです。セラミド配合の化粧水や美容液を積極的に取り入れ、肌の保水力を高めましょう。
- 「水分」と「油分」のバランス: 化粧水でしっかりと水分を補給したら、軽めの乳液やクリームで適度な油分を与え、潤いに蓋をします。このバランスが崩れると、インナードライを招いてしまいます。

6月を乗り切るための「肌育インナーケア」
肌の外側からのケアだけでなく、体の中から肌本来の力を引き出すインナーケアも大切です。
習慣① 自律神経を整える
- トリプトファン: 幸せホルモン「セロトニン」の材料となるトリプトファンを多く含む食品(大豆製品、乳製品、ナッツなど)を積極的に摂りましょう。
- 質の良い睡眠: 毎日同じ時間に寝起きし、質の良い睡眠を確保することで、自律神経のバランスを整え、肌のターンオーバーを正常化させます。
習慣② 腸内環境を整える
- 発酵食品: 腸内環境を整えることは、肌の免疫力を高め、肌トラブルを予防する最良の方法です。ヨーグルト、納豆、キムチなど、発酵食品を意識して摂りましょう。
習慣③ 食事で血行を促す
- ビタミンE: 血行を促進する効果があります。アボカド、ナッツ、かぼちゃなどに豊富に含まれています。
- 鉄分: 貧血によるくすみを防ぐために、ほうれん草、ひじき、レバーなどで鉄分を補給しましょう。

6月の肌悩みは、単なる表面的なトラブルではありません。肌の機能が低下しているという、肌からの大切なサインです。
今回ご紹介した3つの戦略と、日々のインナーケアを組み合わせることで、肌本来の力を取り戻し、梅雨の季節も美しく健やかな肌を保つことができます。
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