予防&改善マニュアル
新年度の慌ただしさが一段落し、新しい環境にも少し慣れ、ようやく一息つける…と思いきや、5月は心身ともに不安定になりやすい「ゆらぎの季節」です。
「朝起きるのがつらい…」「なんだか気分が晴れない」「肌荒れが治らない」といった不調は、決して気のせいではありません。心、体、肌のすべてのバランスが崩れやすい、それが5月なのです。
今回は、そんな5月を乗り切るための総合マニュアルとして、心・体・肌に起こる可能性のある悩みを徹底分析。その原因から、今すぐ実践できる予防、対策、改善方法まで、プロの視点から一挙にお伝えします。
この記事を読んで、来る5月を最高のコンディションで迎えましょう。

5月に心・体・肌の不調が増えるのはなぜ?
5月に心・体・肌の不調が複合的に起こるのには、さまざまな要因が関係しています。
4月の頑張りの反動
4月は、新しい環境に適応しようと無意識に頑張りすぎ、心身に大きなストレスと疲労を蓄積させています。5月に入り緊張が解けた途端、その反動で一気に疲れが噴き出してしまいます。
急激な環境変化
5月は紫外線量が急増し、気温や湿度も不安定になります。これにより、自律神経のバランスが乱れ、心身の不調を引き起こしやすくなります。
GW明けのギャップ
GWで心身をリセットできたと思いきや、連休明けに再び現実とのギャップに直面します。この落差が、心に大きな負担をかけます。
5月の「心」のお悩みと対策
「五月病」と呼ばれるこの不調は、誰にでも起こりうる、心の自然な反応です。
悩みと症状
- 無気力・意欲の低下: 朝起きるのがつらい、仕事や勉強に集中できない。
- 憂鬱・不安感: 理由もなく気分が沈む、イライラしやすい、焦りを感じる。
- 人との交流が億劫になる: 誰とも話したくない、引きこもりがちになる。

予防・対策・改善方法
【予防】
- 完璧主義を手放す: 「最初から完璧を目指さなくていい」「60%の力でOK」と自分に言い聞かせましょう。頑張りすぎないことが最大の予防策です。
- 意識的に休息を取る: 休日や夜の時間を自分のために使い、意識的に心身を休ませる時間を作りましょう。
【対策】
- 「楽しい」を優先する: 好きな映画を観る、音楽を聴く、読書をするなど、自分が本当に楽しいと感じることに没頭する時間を持ちましょう。
- デジタルデトックス: SNSやスマートフォンから意識的に離れる時間を作ることで、情報過多による心の疲れを癒やし、他人と自分を比較する機会を減らすことができます。
- 誰かに話す: 信頼できる家族や友人に、今の気持ちを素直に話してみましょう。話すだけでも心が軽くなり、客観的に自分を見つめ直すきっかけにもなります。
【改善】
- 無理に頑張らない: 症状が辛いと感じたら、仕事や学業のペースを落とすことを検討しましょう。まずは心身を休ませることが最優先です。
- 専門家を頼る: 症状が長引く、または日常生活に支障が出ている場合は、一人で抱え込まずに心療内科や精神科を受診しましょう。
5月の「体」のお悩みと対策
気温や気圧の変化が激しい5月は、自律神経の乱れから体にさまざまな不調が現れます。
悩みと症状
- 慢性的な疲労感: 睡眠を十分にとっても疲れが取れない、体がだるい。
- 睡眠障害: なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める。
- 食欲不振: 食事が美味しく感じられない、食欲がわかない。
- その他: 頭痛、めまい、肩こり、胃の不快感、動悸など。

予防・対策・改善方法
【予防】
- 質の良い睡眠を確保する: 寝る1時間前からはスマホやパソコンの画面を見るのをやめ、照明を少し落とすなど、心身をリラックスさせる環境を整えましょう。
【対策】
- 入浴で自律神経を整える: 38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、心身をリラックスさせる副交感神経が優位になり、疲れが取れやすくなります。
- 旬の食材で栄養補給: 疲労回復を助けるビタミンB群(豚肉、大豆製品)や、自律神経を整えるカルシウム(乳製品、小魚)を意識して摂りましょう。
- 適度な運動: ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことで、血行が促進され、気分転換にもなります。
5月の「肌」のお悩みと対策
紫外線、皮脂、乾燥、外的刺激…。5月は肌トラブルの要因が最も多い時期です。
悩みと症状
- 乾燥とテカリの併発: Tゾーンはテカるのに、口周りはカサカサする。
- 毛穴の目立ち: 皮脂の過剰分泌で毛穴が開き、角栓が詰まりやすくなる。
- 敏感肌化: 外部刺激に弱くなり、赤みやかゆみが出やすくなる。
- シミ・くすみ: 紫外線ダメージの蓄積で、肌の色ムラが目立ち始める。

予防・対策・改善方法
【予防】
- 紫外線対策は「365日日焼け止め」で徹底: 5月は真夏とほぼ同等の紫外線が降り注ぎます。天候に関わらず、SPF50+・PA++++の日焼け止めを毎日塗りましょう。
- 物理的遮光も併用: 日焼け止めだけでなく、UVカット効果のある帽子やサングラス、日傘も活用して物理的にも肌を守りましょう。
【対策】
- 優しく丁寧な洗顔: 皮脂が気になるからといってゴシゴシ洗うのは厳禁です。肌に優しいアミノ酸系洗浄成分配合の洗顔料を使い、きめ細かな泡で優しく洗いましょう。
- バリア機能を強化する保湿ケア: 肌の水分を保つセラミドやヒアルロン酸が高配合された化粧水を使い、手のひらでじっくりと肌に浸透させましょう。
- 乳液やクリームでしっかりフタをする: 化粧水や美容液で与えた潤いが逃げないように、最後に乳液やクリームでフタをします。ベタつきが気になる方は、軽めのジェルタイプを選ぶのがおすすめです。
【改善】
- スペシャルケアで肌をリセット: 週に1〜2回、古い角質や毛穴の汚れを分解する酵素洗顔や、余分な皮脂を吸着するクレイパックを取り入れ、肌のターンオーバーをサポートしましょう。

全てを乗り切る!今日からできるインナーケア&生活習慣
心、体、肌の不調はすべて繋がっています。表面的なケアだけでなく、内側からのケアも合わせて実践することが大切です。
1. 質の良い睡眠を確保する
- 睡眠中に分泌される成長ホルモンは、疲労回復や肌の細胞修復を促してくれます。最低でも6〜7時間は確保しましょう。
2. 疲労回復を助ける食事
- ビタミンB群: エネルギー代謝を助け、疲労感を軽減します。豚肉、大豆製品、玄米など。
- 抗酸化作用のある食材: 紫外線ダメージから肌を守ります。ピーマン、ブロッコリー、ナッツ類など。
- 腸活: 腸内環境を整える発酵食品(納豆、味噌、ヨーグルト)や食物繊維は、免疫力向上やストレス軽減にも繋がります。

3. 適度な運動
- ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことで、血行が良くなり、気分転換にもなります。
5月は心身ともに不安定になりやすい時期ですが、その原因を知り、正しいケアを実践することで、必ず乗り越えることができます。
今日からできることを一つずつ、無理のない範囲で始めてみてください。
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