3月は冬の乾燥と春先の肌トラブルが混在する、お肌にとって非常にデリケートな季節の変わり目です。
気温や湿度の変化に加え、花粉、黄砂、PM2.5といった外的刺激、さらに紫外線量の増加など、肌への負担が増大します。
このような時期に若々しい肌を保つためには、「肌のバリア機能を守り、強化すること」「徹底した保湿」「早期からの紫外線対策」が非常に重要になります。美容整形や医療に頼らず、日々のスキンケアと生活習慣で美肌を育むための、細かく具体的な方法とおすすめアイテムをご紹介します。
Contents
3月になる前に心がける肌ケア・スキンケア方法
1. 徹底した「摩擦レス」洗顔とクレンジング
3月は花粉や黄砂などの微粒子汚れが肌に付着しやすく、これらをしっかり落とすことは重要ですが、同時に肌は敏感になっているため、摩擦による刺激を最小限に抑えることが大切です。
- 洗顔料の選び方:
- 低刺激性で、弱酸性のもの、アミノ酸系洗浄成分配合のものがおすすめです。
- 泡立てネットなどできめ細かく弾力のある泡が作れるタイプを選びましょう。泡で出てくるタイプも摩擦を減らせるので良いです。
- スクラブ入りやピーリング効果の高い洗顔料は、この時期は避けるのが賢明です。
- クレンジングの選び方:
- 肌への負担が少ないミルクタイプやジェルタイプ、クリームタイプがおすすめです。
- オイルクレンジングを使う場合は、乳化が早く、洗い流しやすいものを選び、長時間の使用は避けましょう。
- 洗顔・クレンジング方法:
- 手を清潔にする: まず石鹸で手を洗い、清潔な状態にします。
- ぬるま湯で予洗い: 30~32℃程度のぬるま湯で顔全体を優しく予洗いし、表面の汚れを軽く落とします。熱すぎるお湯は必要な皮脂まで流してしまうのでNGです。
- 泡立て: クレンジングを適量取り、手のひらで温めてから顔に広げます。洗顔料はしっかり泡立てて、逆さにしても落ちないくらいの濃密な泡を作りましょう。
- 優しく洗う: 泡を肌に乗せ、指の腹で肌をこすらず、泡で汚れを吸着させるイメージで優しく洗います。Tゾーン(額・鼻)から洗い始め、乾燥しやすいUゾーン(頬・口元)は手早く済ませましょう。クレンジングもゴシゴシこすらず、メイクと馴染ませるように。
- 丁寧にすすぐ: ぬるま湯で、洗顔料やクレンジング剤が残らないよう、20回以上を目安に丁寧にすすぎます。フェイスラインや生え際も忘れずに。シャワーを直接顔に当てるのは刺激が強いので避けましょう。
- 優しく拭き取る: 清潔な柔らかいタオルで、ポンポンと軽く抑えるように水気を拭き取ります。ゴシゴシ拭くのは厳禁です。

2. 徹底した「高保湿」と「バリア機能強化」
冬の乾燥で肌のバリア機能が低下している状態のところに、春の外的刺激が加わることで肌は非常に敏感になります。潤いをしっかり与え、肌のバリア機能をサポートすることが肌荒れ予防の鍵です。
- 化粧水:
- セラミド、ヒアルロン酸、アミノ酸、グリセリンなど、高保湿成分が配合された敏感肌用や低刺激性のものを選びましょう。アルコール(エタノール)フリーや無香料・無着色のものがより安心です。
- 使い方: 洗顔後すぐに、手のひらにたっぷり取り、顔全体に優しくなじませます。一度にたくさんつけるのではなく、少量ずつを2~3回に分けて重ね付けすると、より肌に浸透しやすくなります。最後に手のひらで顔全体を優しくハンドプレスし、浸透を促しましょう。
- 美容液:
- 肌のバリア機能強化を目的としたセラミド配合の美容液や、抗炎症作用のあるCICA成分(ツボクサエキス)、肌荒れを予防するグリチルリチン酸2Kなどの有効成分が配合されたものがおすすめです。
- 使い方: 化粧水のあと、適量を顔全体に優しくなじませます。特に乾燥が気になる部分には重ね付けを。
- 乳液・クリーム:
- 与えた潤いをしっかり閉じ込めるために、乳液やクリームは必須です。この時期は、べたつきすぎず、肌に優しい低刺激性のものが良いでしょう。
- セラミド、ワセリン、シアバターなどが配合されたものがおすすめです。
- 使い方: 美容液のあと、適量を手のひらに取り、顔全体に優しく伸ばします。乾燥しやすい頬や口元から先に塗布し、皮脂の出やすいTゾーンは少量だけになじませるようにしましょう。

3. 早期からの「徹底した紫外線対策」
3月はまだ日差しが弱いと感じがちですが、紫外線量は徐々に増え始めます。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、乾燥や肌荒れ、シミ、たるみを引き起こす大きな原因となります。
- 日焼け止め:
- 毎日、朝のスキンケアの最後に欠かさず使用しましょう。
- 日常使いには、SPF20~30、PA++~+++程度で十分です。肌に負担の少ない敏感肌用や、**紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル処方)**のものを選ぶと良いでしょう。
- ウォータープルーフタイプは、肌に負担がかかりやすいので、レジャー以外は避けましょう。
- 使い方: 適量を顔全体にムラなく丁寧に塗布します。首やデコルテにも忘れずに。日中の塗り直しも推奨されます。
- 物理的遮光:
- 日差しが強い日は、帽子や日傘、サングラスなども活用し、物理的に紫外線をブロックすることも重要です。

4. 外的刺激からの防御
花粉や黄砂、PM2.5は、肌に付着するとかゆみや赤み、肌荒れを引き起こすことがあります。
- 外出時の対策:
- マスクやメガネ、帽子などを着用し、肌への付着を最小限に抑えましょう。
- 肌に優しい素材(綿、シルクなど)のマスクを選ぶことも大切です。
- 花粉ガードスプレーやミストを顔や髪に吹きかけるのも有効です。
- 帰宅後の対策:
- 家に入る前に、服についた花粉などを払い落としましょう。
- 帰宅したらすぐに、上記の「摩擦レス洗顔・クレンジング」で付着した微粒子汚れを洗い流しましょう。
- 髪にも花粉が付着しやすいので、シャンプーで洗い流すか、軽くブラッシングしてから家に入るのがおすすめです。
- 室内環境の整備:
- 花粉の飛散が多い時期は、洗濯物は室内干しにするか、乾燥機を利用しましょう。
- 空気清浄機を活用し、室内の花粉やホコリを除去することも有効です。
3月になる前に揃えておきたい・心がけたいおすすめアイテム
ここでは具体的なブランド名とアイテムを挙げますが、ご自身の肌質や予算、使用感の好みに合わせて選んでください。

【クレンジング】
- アテニア スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ: (プチプラではないですが、デパコスとプチプラの中間くらいで非常に優秀)
- W洗顔不要で、メイク汚れだけでなく、肌ステイン(古い角質や酸化皮脂によるくすみ)もオフしてくれます。肌に優しく、洗い上がりがしっとりします。
- ミノン アミノモイスト モイストミルキィ クレンジング: (プチプラ)
- 低刺激で敏感肌にも使いやすいミルクタイプのクレンジング。肌の潤いを守りながらメイクを落とします。
【洗顔料】
- キュレル 潤浸保湿 泡洗顔料: (プチプラ)
- きめ細かい泡で出てくるので、肌への摩擦を軽減できます。セラミドケアに特化しており、洗い上がりがつっぱりません。
- ファンケル 洗顔パウダー: (プチプラ)
- 酵素の力で毛穴の汚れや古い角質をすっきり落としつつ、ヒアルロン酸配合で潤いを守ります。泡立ちも良く、肌に優しい洗い心地です。
【化粧水】
- イハダ 薬用クリアローション: (プチプラ)
- 高精製ワセリン配合で、肌のバリア機能をサポート。肌荒れやニキビを防ぎ、乾燥による肌荒れを防ぎます。敏感肌設計。
- dプログラム モイストケア ローション MB (医薬部外品): (プチプラ~中価格帯)
- 肌のバリア機能を整え、乾燥などの外部刺激から肌を守ります。敏感肌向けに作られており、肌荒れしやすい時期に特に安心感があります。
- ラロッシュポゼ ターマルウォーター: (プチプラ)
- プレ化粧水として、洗顔後すぐに顔に吹きかけることで、肌を落ち着かせ、次に使う化粧水の浸透を助けます。花粉の時期に刺激を感じやすい肌に。
【美容液】
- なめらか本舗 薬用リンクル美容液: (プチプラ)
- 有効成分ナイアシンアミド配合で、シワ改善とシミ対策。豆乳イソフラボンやレチノール誘導体も配合し、肌のハリと潤いをサポート。バリア機能ケアにも。
- 魔女工場 ガラクナイアシン2.0エッセンス: (プチプラ)
- ナイアシンアミドとガラクトミセス培養液を配合。肌のキメを整え、バリア機能をサポート。さっぱりとした使用感で、重ね付けしやすいです。
【乳液・クリーム】
- キュレル 潤浸保湿 フェイスクリーム: (プチプラ)
- バリア機能のカギとなるセラミドケアに特化したクリーム。潤いをしっかり閉じ込めながらもべたつきにくい使用感で、敏感になりがちな肌に最適です。
- アベンヌ スキンケアミルク: (プチプラ)
- 温泉水とセレクチオーズ配合で、肌のバリア機能をサポート。乾燥によるかゆみやヒリつきを抑え、しっとりとした肌に導きます。
【日焼け止め】
- ビオレUV アクアリッチ ウォータリーエッセンス: (プチプラ)
- SPF50+ PA++++で高い紫外線カット効果がありながら、水のような軽い使用感でべたつきにくいです。肌への負担も少なく、日常使いしやすいです。
- アネッサ デイセラム: (プチプラ~中価格帯)
- SPF50+ PA++++。紫外線カット効果に加え、スキンケア成分も豊富に配合。乳液のようなテクスチャーで、日中の肌を守りながら潤いも与えます。
【スペシャルケア】
- ミノン アミノモイスト ぷるぷるしっとり肌マスク: (プチプラ)
- 9種の保潤アミノ酸と2種の清透アミノ酸配合。肌の水分と油分を補い、ぷるぷるの肌に導きます。敏感肌にも優しく、週1~2回の集中ケアにおすすめです。
- 大容量のシートマスク(肌ラボ、ルルルンなど):
- 毎日使いできる大容量タイプで、肌に水分をしっかり補給し、乾燥対策を徹底しましょう。敏感肌向けの低刺激タイプを選ぶのがポイントです。
その他心がけたいこと
- 体の中からケア:
- 十分な睡眠: 肌のターンオーバーを促進し、肌の回復力を高めます。
- バランスの取れた食事: ビタミン(特にビタミンC)、ミネラル、タンパク質を意識して摂取し、肌の健康をサポートしましょう。
- 水分補給: こまめに水を飲み、体の内側から潤いを保ちましょう。
- ストレスケア: ストレスは肌荒れの大きな原因となります。適度なリフレッシュやリラックスできる時間を作りましょう。
- 衣類・寝具の清潔:
- 直接肌に触れるパジャマや寝具はこまめに洗濯し、清潔に保ちましょう。
- マフラーやストールなども清潔なものを着用しましょう。
3月は肌が揺らぎやすい時期ですが、ご紹介したような丁寧なスキンケアと生活習慣の見直しを心がけることで、健やかで若々しい肌を保つことができます。継続が何よりも大切ですので、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
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